小児矯正が重要なタイミング Important timing
小児矯正治療は、乳歯から永久歯へと生え変わる5歳～7歳から始めるのが目安です。この時期は顎骨の成長期でもあり、少ない負担で将来役立つ治療ができます。
永久歯が自然ときれいに並ぶようサポートするだけでなく、お口をポカンと開けてしまう癖や、慢性的な鼻づまり、猫背などの問題も解決しやすいです。お子様の歯科への関心が高まることで、予防を習慣化できるようになります。
こんな症状ありませんか symptoms
- 寝ているときにいびきをかく
- 慢性的な鼻づまりがある
- 乳歯がすき間なく並んでいる
- 喘息をおこしやすい
- 受け口になっている
- 猫背であることが多い
- 気づいたらお口がポカンと
開いている
小児矯正治療を早く始めることで
得られるメリット
成長する力を利用して永久歯が正しく並ぶためのスペースを作ったり、喋る、飲み込むといったお口の機能を正確に使えるようになるのが、小児矯正治療の大きなメリットです。
また、顎骨の成長期に行うため、成人矯正よりも痛みが少なく、取り外し可能な装置がメインな点も小児矯正の強みであり特徴とも言えます。
type 不正咬合の種類
- type
出っ歯（上顎前突）
上顎の前歯が前方に出ている状態を指します。下唇を巻き込んで噛む、舌で内側から上顎の前歯を押す癖があったり、親指の腹で上顎の前方を押し出す形で指しゃぶりをする習慣があったりすると、出っ歯になるリスクが高まります。
- type
デコボコ（叢生）
歯が重なって生えている状態を指します。歯を触る癖があったり、虫歯や事故などで生え変わりの時期より乳歯が早く抜けてしまったりすると、叢生になる傾向があります。
- type
受け口（下顎前突）
下顎の前歯が前方に出ている状態を指します。上唇を巻き込んで噛む、舌で内側から下顎の前歯を押すといった癖や、下顎を前に出して奥歯で噛むような癖があったりすると、受け口になりやすいと言われています。
- type
すきっ歯（空隙歯列）
歯と歯の間にすき間がある状態を指します。乳歯の場合は、基本的に異常ではありません。乳歯より永久歯のほうが大きいため、乳歯のときにある程度のすき間があるほうが、生え変わった後にきれいに並びます。
元々歯の数が少ない場合や、歯に対して顎骨が大きすぎる、または顎骨に対して歯が小さすぎると、永久歯になった後もすきっ歯になる可能性が高いです。
type 矯正装置の種類
マイオブレース・T4K
マイオブレースとT4Kは、お口周りの筋肉を矯正して舌の癖や口呼吸などを改善したり、歯がきれいに並ぶように誘導したりする取り外しが可能な装置です。素材が柔らかいため、痛みは感じにくいです。どちらも就寝中と起きているときの1時間、装着していただきます。
プレオルソ
プレオルソも、マイオブレースやT4Kのように、お口の周りの筋肉の矯正や歯を誘導する取り外しが可能な装置で、装着時間は就寝中と起きているときの1時間です。
お湯で温めて装置の形状を変えることができる素材のため、型取りが苦手な子でも問題なく治療を始められるというメリットがあります。
ムーシールド
ムーシールドは、3〜5歳の受け口を治すための取り外しが可能な装置です。装着時間は就寝中のみで、小さなお子様でも無理なく続けられます。
拡大床
拡大床は、顎骨を広げるための取り外しが可能な装置で、上顎に装着して使用します。顎骨の成長期を利用することで、無理なく歯が並ぶ範囲を広げることができ、成人矯正で抜歯する可能性を抑えられます。
装着時間は、就寝中を含めて12時間以上です。装着時間が長めなので、使用するご本人のモチベーションを維持する工夫が欠かせません。
マウスピース
成人矯正と同じタイプのマウスピース矯正です。装置が透明で目立ちにくく、取り外しができるため、お食事やお手入れ時にストレスを感じません。
クリアブラケット
成人矯正と同じタイプのワイヤー矯正です。固定式で取り外しはできません。の表面に貼り付ける装置としてクリアブラケットを使用することで、目立ちにくくなります。
お子様に寄り添った安心の小児矯正
お子様の個々の状態に合わせた治療法をご提案し、寄り添いながら治療を進めます。
無理のない方法で、お子様の将来のお口の健康をサポートするため、小児矯正に関心のある方は、まずカウンセリングをおすすめします。
治療費
矯正治療は公的健康保険適用外の自費（自由）診療です。治療費には治療修了までの処置料、材料費、技術料等すべての費用が含まれているトータルフィーシステムを取り入れているため、基本的に最初に提示させていただいた金額以上の費用は掛かりません。
| 初診相談料 | 無料 |
|---|---|
| 検査料（小児：一期治療） | 5,500円（税込） |
◆一期治療
乳歯と永久歯が混在している混合歯列期に行う矯正治療です。顎の成長を利用して上下の顎のバランスを整え、永久歯がきれいに生えるスペースを確保することを目的としています。
| 小児一期治療 | 250,000～350,000円（税込） |
|---|
◆二期治療
当院で一期治療を行った場合の金額になります。
| 唇側矯正 （表側のワイヤー矯正） | 575,000～773,000円（税込） |
|---|---|
| 舌側矯正 （裏側のワイヤー矯正） | 960,000～1,125,000円（税込） |
| マウスピース矯正 | 630,000～795,000円（税込） |
| 部分矯正 （部分的な治療、紹介状持参の方のみ） | 165,000～330,000円（税込） |
◆治療回数
| 治療期間 | 1年～3年 |
|---|---|
| 治療回数 | 12回～36回 |
※上記は一般的な治療期間・治療回数になるため、患者様の症状・症例によって治療期間が増減する場合があります。
※治療期間終了後、歯並びが後戻りしないよう保定期間が必要な場合があります。
※矯正治療終了後も定期的なメンテナンスが必要になる場合があります。
リスク・副作用
●矯正装置による違和感や粘膜の痛み
最初は矯正装置を装着することによる痛み・不快感、違和感等があります。痛みは装置装着や装置調整後、4～5時間後から徐々に現れ、2～3日をピークに徐々に消失します。また、矯正装置は数日間から1～2週間程度で慣れることが多いです。
●歯の移動に伴う歯の痛み
矯正治療を行うと、歯が動く痛みを感じます。痛みは装置装着や装置調整後、4～5時間後から徐々に現れ、2～3日をピークに徐々に消失します。また、痛みの感受性は人それぞれであり、治療において個人の感受性に合わせて調整の程度に緩急をつけたり、痛みに有効な優しい矯正装置を用いることで対処が可能です。
●矯正装置周囲の磨き残し、むし歯や歯肉炎・歯周炎のリスク
虫歯と同様に、矯正装置の周囲は歯磨きが難しくなり、結果的に周囲の歯肉が炎症を起こし、むし歯や歯肉炎・歯周炎を発生させる場合もあります。基本はご本人が丁寧に歯磨きを行い、さらに定期的な口腔内の清掃（PMTC）や歯磨き指導など、歯科医師や歯科衛生士によるメンテナンスを受けて頂く必要があります。
●矯正装置装着と金属アレルギー
装着した矯正装置には、様々な金属が含まれます。治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。矯正装置が原因であることが明らかな場合には、金属アレルギーに対応した矯正装置や矯正方法に変更する必要があります。
●健康な歯を抜歯する可能性
歯を並べる土台の大きさと、存在する歯の大きさに不調和が見られる場合には、その治療の目標やご要望を考慮の上で、抜歯が必要となる場合があります。もし抜歯が必要となるとしても、できるだけ状態の良くない歯を抜歯の対象として選ぶなど、その方の今後を考えて様々な努力と工夫を行います。
●加齢変化による後戻りの可能性
加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
